二酸化炭素排出量が過去最大に到達――急上昇の原因と私たちにできる対策

二酸化炭素の濃度が過去最高に達したというニュースを耳にしたとき、どんなことを想像しますか。

地球の温度はどうなるのか、私たちの暮らしにはどんな影響があるのか――身近な問題として考えると、不安を覚える方も多いでしょう。

気候変動の速度は以前よりも速くなり、極端な気象や自然災害が増える可能性も指摘されています。

同時に、私たち一人ひとりの暮らしの工夫が、二酸化炭素の排出を少しずつ抑える力になることも事実です。

世界の二酸化炭素濃度が過去最高に!私たちの暮らしへの影響は?

2024年、地球の大気中の二酸化炭素(CO₂)の濃度が過去最高の423.9ppmに達したと、世界気象機関(WMO)が発表しました。

これは、1年前に比べて3.5ppmも増えた数値で、1957年に近代的な測定が始まって以来、最大の上昇幅となっています。

二酸化炭素濃度が上昇する主な理由は次の通りです。

・人間の活動によるCO₂の排出(電気や車の使用、工場など)

・森林火災や山火事の増加によるCO₂の放出

・森や海など、CO₂を吸収する自然の力が弱まったこと

CO₂の量が増え続けると、地球の気温も長期的に上昇します。

つまり、私たちの暮らしや自然環境にも少しずつ影響が及ぶことが考えられます。

二酸化炭素濃度は20年間で12%以上も上昇!増加スピードも加速中

2004年に世界気象機関(WMO)が初めて発表した温室効果ガス速報では、CO₂の大気中濃度は377.1ppmでした。

それがわずか20年で423.9ppmに達し、12.4%もの上昇となりました。

さらに注目すべきは、上昇のスピードです。

1960年代と比べると、CO₂濃度の増加速度は約3倍に加速しています。

直近の10年間(2011~2020年)の平均上昇は年間0.8~2.4ppmでしたが、2024年は前年から3.5ppm増と急上昇しました。

この数字は、1957年に近代的な測定が始まって以来、最大の上昇幅です。

急激な増加の背景には、次のような要因があります。

・2024年は強いエル・ニーニョ現象で、地球全体が観測史上最も暖かい1年となったこと

・アマゾンや南アフリカで発生した干ばつや森林火災によるCO₂排出の増加

・森や海によるCO₂の吸収力の低下

エル・ニーニョと火災がもたらす二酸化炭素の影響

エル・ニーニョ現象が強く現れる年は、植生が乾燥しやすく、森林火災も増えます。

その結果、陸上の炭素吸収源の効率が下がり、大気中のCO₂濃度がさらに上がる傾向があります。

2024年はまさにその影響が大きく現れた年でした。

WMOのコー・バレット事務次官は、「CO₂やその他の温室効果ガスが閉じ込める熱によって、私たちの気候は急速に悪化し、極端な天気が増えています」と指摘しています。

さらに、「排出量の削減は、気候だけでなく、経済や地域社会の安全、暮らしの安心にも不可欠です」と強調しました。

個人や家庭でできる!二酸化炭素を減らす簡単な方法

私たち一人ひとりの小さな工夫でも、二酸化炭素(CO₂)の排出量を減らすことができます。

毎日の生活に取り入れやすい方法を紹介します。

エアコンの設定温度を少し見直すだけでCO₂削減

冷房は28度、暖房は20度を目安に設定すると効果的です。

冷暖房の温度をたった2度変えるだけでも、1日あたり約 90グラムのCO₂ を減らすことができます。

冬はカーテンをこまめに開けて太陽の光を室内に取り入れると、室温をある程度保つことができます。

また、自宅でクールビズ・ウォームビズの工夫を取り入れるのもおすすめです。

ただし、夏場は高齢者や子どもなど、熱中症のリスクが高い人がいる場合は、無理せずエアコンを使うことも大切です。

通勤や買い物は公共交通機関を活用

車の利用を控え、鉄道やバスなどの公共交通機関を使うと、一人あたりのCO₂排出量を大きく減らせます。

たとえば、往復8キロの車の運転を週2日控えるだけで、年間約184キログラムのCO₂ 削減につながります。

車を使う場合でも、アイドリングストップを心掛けることで、1日5分でも年間約39キログラムのCO₂ を減らすことが可能です。

買い物にはエコバッグを活用

2020年7月からレジ袋が有料化され、プラスチックごみを減らす取り組みが進められています。

買い物の際にエコバッグを使うと、CO₂削減にもつながります。

ただし、エコバッグ自体を作るときにもCO₂は排出されているのです。

そのため、使い捨てにならないよう、綿製なら50回以上、厚手プラスチック製なら10回以上使うことが目安です。

二酸化炭素の増加を抑制するために――今からできることを始めよう

二酸化炭素の排出量が過去最大になった今、地球の未来は私たちの行動次第で変わります。

家庭での冷暖房の工夫や、通勤・買い物での公共交通機関の活用、エコバッグの使い回しといった小さな取り組みでも、積み重なれば大きな効果になります。

気候変動を止めるには、政府や企業の取り組みだけでなく、日々の暮らしの中で「自分にできること」を意識することが不可欠です。

今日から少しずつでも、行動に移してみませんか?

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