実はこれもプラスチック!種類と代替可能性から地球の未来を考える

地球環境を守るために、プラスチック削減目標が掲げられている昨今。
最近では、代替品の登場もあり、企業や個人の意識も少しずつですが変化しているように感じることもあるのではないでしょうか。

しかし、実際のところ、プラスチックにはどんな種類があるのか、どのような用途があり、代替品にはどのようなものがあるのか、あるいは代替することが難しいのか…などを具体的に知っている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、知っているようで知らない「プラスチック」について深堀りし、正しく使い、正しく削減する視点を深めていきましょう。

プラスチックにも種類がある!さまざまな形で活用されるプラスチック

私たちの身近にある、プラスチック。 詳しく見ていくと、さらに5つのジャンルに分けることができます。

1) ポリエチレン (PE)
柔らかくて丈夫なプラスチックで、主にビニール袋や食品包装に使われます。例えば、スーパーなどで買い物をする際に使われるビニール袋や、スナック菓子や冷凍食品などを包装するフィルムが挙げられます。

2) ポリプロピレン (PP)
耐熱性に優れ、食品容器やおむつのフィルムなどに使われます。例えば、冷凍食品の容器や、お弁当箱、スプーンやフォークなどが挙げられます。

3) ポリスチレン (PS)
軽くて丈夫で、断熱性に優れるため、一部の飲料用カップやプラスチックフォークなどに使われます。例えば、コンビニで販売されている飲料用カップや、一部のレトルト食品の容器、プラスチック製の食器などが挙げられます。

4) ポリ塩化ビニル (PVC)
耐久性が高く、電線やパイプなどに使われますが、燃焼時に有害なガスを発生するため、環境負荷が高いプラスチックです。例えば、建設現場で使われるパイプや、電線の被覆、壁紙などが挙げられます。

5) ポリエステル (PET)
耐熱性に優れ、ペットボトルや衣料品の素材として使用されます。例えば、水やジュース、お茶などが入ったペットボトルや、ポリエステル製のシャツやジャケットなどが挙げられます。

このように、プラスチックのジャンルにも複数の種類があり、それぞれに特性があることが分かります。また、今回事例に挙げた製品についても、私たちの暮らしに身近なものが多いのではないでしょうか。
このことから、私たちの暮らしにいかにプラスチックやプラスチック製品が根付いているかをうかがい知ることができます。

地球環境のために…広がる脱プラスチックと代替品の登場

ただ、近年大きな問題となっている通り、プラスチック製品はその廃棄に多くの時間を要し、また二酸化炭素の排出や海などの自然環境・生態系への悪影響が課題となっています。
実際に、先進国や企業をはじめとした「脱プラスチック」の動きが年々活発になってきており、プラスチックの代替品も多くみられるようになりました。

ポリエチレン (PE)の代替品:
生分解性プラスチックや紙製品が挙げられます。例えば、コンビニなどで販売されているトレーに使われている生分解性プラスチックや、紙製のランチョンマットなどがあります。

ポリプロピレン (PP)の代替品:
生分解性プラスチックやガラス、ステンレスなどが挙げられます。例えば、コンビニで販売されているサラダやお弁当が入った容器に使われている生分解性プラスチックや、飲食店で使われるガラスのコップやステンレスのカトラリーなどがあります。また、LIMEXのように、製造時に使用する水などの資源を削減する環境にやさしい代替品も登場しています。

ポリスチレン (PS)の代替品:
バイオプラスチックや紙製品、竹製品が挙げられます。例えば、一部のコンビニで販売されている飲料用カップに使われているバイオプラスチックや、紙製のストロー、竹製のフォークやスプーンなどがあります。

ポリ塩化ビニル (PVC)の代替品:
生分解性プラスチックやガラス、ステンレス、天然素材製品などが挙げられます。例えば、コンビニで販売されているサラダやお弁当が入った容器に使われている生分解性プラスチックや、ガラスの容器やステンレスのストロー、天然素材製の壁紙や床材などがあります。

ポリエステル (PET)の代替品:
バイオプラスチックや天然素材製品が挙げられます。例えば、水やジュース、お茶などが入ったボトルに使われているバイオプラスチックや、天然素材製のシャツやジャケットなどがあります。また、再生ポリエステルというリサイクルされたプラスチックを使った製品もあります。

しかしまだまだプラスチックは使用されている

代替品の登場もあって、プラスチックの生産量は減ってきたのでしょうか。
実は、世界ではまだまだ多くのプラスチックが使われている現実があり、もっとも広く使用されているポリエチレン(PE)だけでも年間1億トンの生産を超えており、まだ増える可能性があるといわれています。
電子機器や自動車など、市場の成長・拡大にプラスチックはやはりまだ欠かせない、あるいは重要な役割であることには変わらず、世界規模での大きな課題となっています。

当然ながらプラスチックで代替できるもの・できないものがあるため、代替できるものはできる限り企業・個人が意識していくこと、そして、何よりプラスチックをゴミとして廃棄する際には、「まだ使うことができないか?」「適切な方法で処分ができるか?(リサイクルなどはできるか?)」などを考えることが重要です。
自分くらいは大丈夫、ほんの少しだから大丈夫……そういった思いが、少しずつですが確実に地球の未来に悪影響を与えてしまっていることを深く自覚し、まずは個人の意識を変えることからはじめていきましょう。

LIMEX
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