身近な環境問題、あなたはいくつ知っていますか?6つの例をご紹介

環境問題は現在の私たちの生活に切っても切れないも課題となっています。

テレビや新聞では、「サステナブル」や「脱炭素」、「エシカル消費」といった言葉が頻繁に使われており、政府だけでなく企業も積極的に環境問題の解決に向けた取り組みを進めています。

この記事では、世界で起きている深刻な環境問題の現状と、それらの解決に向けた取り組みについてご紹介します。

今、世界で起きている環境問題

「環境問題」とは、私たちの生活に起因する環境の変化によって発生する問題の総称です。

産業革命以降、化石燃料の普及により私たちの生活の利便性は向上し、世の中にはたくさんの便利なものが誕生しました。

その一方で、発電や運輸、工業などで大量に排出されるCO2(二酸化炭素)や、石油由来の素材であるプラスチックによって、地球の環境問題は深刻化する事態となっています。

ここでは今、世界で起きている環境問題を6つに分類し説明します。

1.地球温暖化

18世紀半ばの産業革命以降、私たちは大量の化石燃料を消費し続けています。

人の活動が産業革命以前と比べて活発になり、さまざまな産業で大量の化石燃料を消費し続けたことで、大気中の温室効果ガス濃度は急激に増加しました。

その影響により年々地球の平均気温は上昇しており、現在では地球温暖化による異常気象や海面上昇といった問題が各国で顕在化しています。

2.海洋汚染

プラスチックが普及したことで、海には漁具やビニール袋といったプラスチックごみが大量に廃棄されており、それらが海洋生物に絡まったり誤飲してしまう事例が頻発しています。

海に廃棄されたプラスチックは、紫外線や波の影響で細かく砕けて小さくなっていきます。

小さく砕けたプラスチックをマイクロプラスチックと呼ばれ、このマイクロプラスチックを誤飲した海洋生物を私たちが食べることで、私たちの体内にもこのマイクロプラスチックが吸収されます。

このようなマイクロプラスチックの摂取が、人体へどのような影響ははっきりと解明されていませんが、何らかの疾患を引き起こす可能性があるとして懸念されています。

3.水質汚染

ファストファッションブランドの台頭により、現代では衣類の大量生産・大量消費が一般的となりました。

衣類の製造工場で排出された、有害物質や石油由来の化学繊維を含んだ工業排水は海へと流れ、水質汚染の原因となっています。

私たちが日々行う洗濯においても、年間で約50万トンのマイクロファイバーが海洋に流出しているとされています。

4.大気汚染

技術の発展により私たちの生活はより便利になりました。その代表例には自働車や飛行機などがあるでしょう。

しかしそれらが普及し、大気汚染物質であるPM2.5(微小粒子状物質)が大量に排出され続けたことで、人体や気候に悪影響を及ぼすまでに大気汚染が深刻化しました。

PM2.5を要因とした大気汚染は経済にも影響を及ぼしており、2021年3月にはスイスの調査会社IQエアは、大気汚染による2020年の世界の経済損失はおよそ2.9兆ドルにも上ると公表しています。

5.森林破壊

人口の増加にともない、土地開発や木材の商業利用を目的とした森林伐採が増加しています。

オーストラリアなどの地域では、地球温暖化により空気が乾燥し、その影響で枯れ葉などが摩擦で自然発火することで、山火事に発展してしまうケースが頻発しています。

世界では1990年~2020年の30年間で、1分毎に東京ドーム約2.4個分の面積の森林が減少してきたとされています。

森林が減少することで、CO2の排出量と吸収量のバランスが崩れてしまうため、森林の減少は間接的な地球温暖化の原因ともされています。

6.土壌汚染

有害物質の排水や漏水、埋設によってその土地を汚染することを土壌汚染といい、農業などで農薬を過剰に散布することも土壌汚染の原因とされています。

大気汚染や水質汚染と比べ、土壌汚染は蓄積性が高いという特徴があり、過去に有害物質により汚染された土地は10年~20年後に環境に影響を及ぼすこともあります。

汚染された土壌で栽培された野菜を食べると、体内へ有害な物質を吸収してしまい、がんや中毒症状を引き起こすリスクが高くなります。

環境問題の解決に向けた取り組み

世界ではこれらの環境問題の解決に向けて、様々な取り組みが行われています。

2015年に開催された国連サミットでは、持続可能な世界を実現するために掲げられた、17の目標と169のターゲットで構成されたSDGsが全会一致で採択されました。

企業においても環境への負荷を軽減するため、環境保全に貢献する素材を開発するなど積極的な取り組みを行っています。

株式会社TBM社では、地球温暖化や海洋汚染、そして森林破壊を防ぐためプラスチックと紙に代わる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発しました。

LIMEXは石灰石を主原料にした素材で、製造過程では森林資源を一切使用せずに、紙に代わる代替品を製造することができます。

焼却時のCO2排出量においても、石油由来プラスチックと比べて約58%削減することに成功しました。

このように各国政府のみならず、企業においても持続可能な世界の実現に向けた取り組みを強化しています。

環境問題の解決に向けてわたしたちができること

省エネやエシカル消費など、私たちが身近に取り組める環境対策は意外にもたくさんあるのです。

環境問題を知ることは、問題の解決に向けた大きな一歩になります。

私たちの未来に豊かな地球を残すため、みなさんで団結して環境問題の解決へ取り組みましょう。

LIMEX
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