ルールを守って楽しく登山!自然の美しさを次の世代へ受け継ぐために

近年、自然と触れ合いながらレジャーを楽しむことがブームとなっています。
登山やハイキングもその1つ。ですが、自然に触れることのルールやマナーについて熟知していない人や、軽視している人が少なくないためか、ニュースなどでもトラブルが報じられたり、環境が破壊されたりしていることからも目を背けてはなりません。
この記事では自然と触れ合う際のルールやマナーについてご紹介します。

日本は自然豊かな国…ですが、自然は減っている

日本は緑が多く、その国土の70%弱が森林であるといわれています。山の数についても、地図に載っているものだけで16,000座以上。
世界中で自然環境の破壊についてその深刻さが叫ばれる中、どこかで「海の向こうの話だ」…と考えている人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、自然は有限であり、いま確かに減ってきているのです。
産業の発展などさまざまな原因がありますが、私たち個人の行動が自然環境を傷つけていることも忘れてはなりません。
山は、多くの人にとって癒しの1つであると同時に、二酸化炭素を吸収したり、水源を確保・洪水を抑制したりするような重要な役割も担っています。近年叫ばれている環境破壊については、「自然が減ってしまう」というだけではなく「自然を脅かすことで人間の暮らしを脅かしてしまっている」という深刻な警鐘を含んでいることを忘れてはならないでしょう。

知っていますか?登山のルールとマナー

これまでに登山やハイキングなどで自然に触れた経験のある人にとっては、「自然っていいな」「こういう場所があるのはいいな」と感じたのではないでしょうか。
しかし、登山にはその自然を守るためのルールやマナーが存在します。

例えば、「登山ルートを守ること」というルールには、以下のような理由があります。

生態系への影響

登山ルートは地元の自然保護団体や専門家によって慎重に計画され、環境に配慮した形で整備されています。ルートを外れて登ると、希少な植物や動物の生息地に影響を及ぼす可能性があります。例えば、登山ルート以外の場所に登ることで、希少な植物が踏み潰されたり、野生動物の巣や営巣地が崩れたりすることがあります。

地形の保護

登山ルートは地形や地質を考慮して計画されており、地形への負荷を最小限に抑えるようになっています。登山ルートを外れて急斜面やデリケートな地形を登ると、地形の崩壊や土壌侵食が進む可能性が高まります。

バイオダイバーシティの保護

ルートから外れることによって、様々な生物の多様性や生息地の豊かさが損なわれることがあります。特に希少な生物や絶滅危惧種の生息地は繊細で、人間の干渉によって生態系が崩れることがあります。

トレイルの定着

定められた登山ルートを利用することで、トレイルが定着し、自然のリソースを保護することが可能になります。逸脱したルートは草木や地形に負担をかけ、自然環境の劣化を招く恐れがあります。

山はいつまでも当たり前にそこにあるものではない

ごく身近にある自然、山。
その大きさから何となくいつまでもそこにあると思いがちですが、先人たちの保護・保全によって今の状態が保たれているところも少なくはありません。
登山・ハイキングをするときは、そういったことも考慮し、定められたルールを守ることや、登山者同士で自然保護のための啓発をすることも重要なことです。

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