RE100とは?企業が目指す、再生可能エネルギー100%調達

RE100とは

RE100(アールイー100/Renewable Energy 100%)とは、企業が事業運営で使用するエネルギーをすべて再生可能エネルギーで調達することを目標とする、国際的な企業集団です。

再生可能エネルギーとは、 太陽光・水力・風力・バイオマスなど、枯渇せずに永続的に利用できるエネルギーのことを指し、RE100では再生可能エネルギーの調達を2050年までに行うことを目標としています。

近年、世界的に注目されている、「SDGs」や「ESG」。経済活動を発展させつつ、同時に環境も守っていくことが企業の使命でもありますが、RE100は特に環境先進企業として国際的に評価を得ることのできる、非常に価値の高い取り組みであると言えるでしょう。

RE100への参加条件と、加盟企業

実は、どんな企業でもRE100に参加できるかというと、そうではありません。

RE100には参加条件があり、加盟している日本企業も多くの人が知っている企業です。

RE100の参加条件

RE100の参加条件は、まず大原則として、年間消費電力量:100GWh以上 (日本企業の場合、50GWh以上 / 2020年9月以降)が条件となります。

しかし、例外的に参加できる条件もあり、その1つが「影響力のある企業であること」です。

影響力の定義はいくつかあり、「グローバル・国内の主要企業」であること、「その業界における主要企業」であること、「政策提言を積極的に行う企業」であること、「グローバルまたは国内での認知度・信頼性が高い企業」であることがあげられます。

また、RE100を達成するための目標設定について、期限を決めて掲げる必要があります。

RE100で定められている目標の最小要件は、以下の通り。

・2030年まで:再エネルギー比率60%

・2040年まで:再エネルギー比率90%

・2050年まで:再エネルギー比率100%

そして、RE100では参加企業に加盟費用が発生します。 環境保全はもちろん、関連イベントへの登壇など、グローバルに自社の取り組みをアピールする機会を得ることができることも、企業が加盟する大きなメリットといえるでしょう。

RE100の加盟企業

RE100に加盟している企業は、世界で399社、そのうち日本企業は75社です(2023年3月時点)。

RE100加盟企業(国別) 参照元:RE100

業種別に見ると、世界的には金融関連が多い傾向にありますが、日本企業については、建設、電気機器、小売業が多い傾向にあります。

RE100に加盟している企業例:

建設業:旭化成ホームズ、住友林業、LIXILグループ

電気機器:カシオ計算機、コニカミノルタ、パナソニックホールディングス

小売業:アスクル、イオン、セブン&アイ・ホールディングス など私たちも知っている企業が多く参加しています。

R100参加のメリット

R100へ参加するメリットはいくつかありますが、やはり国際的に環境課題が掲げられている中で、積極的に課題解決へ向けた取り組みをしていることをアピールできることや、RE100へ向けた取り組みによってESG投資を受けやすくなることが大きなメリットであるといえるでしょう。

また、社内スタッフの意識向上や、消費者から選択される企業となることも期待できます。 先に記した通り、RE100に参加できる企業条件は、特に環境への影響が大きな企業であるともいえます。こうした企業が、積極的に再生可能エネルギーの調達に取り組んでいくことのメリットは、消費者である私たちや地球の未来にとっても大きなメリットになるといえるでしょう。

再生可能エネルギーの活用を考えるべき時代が来た

地球の未来を考えるとき、当然ながら「環境を守ろう」「自然を大切にしよう」と考えるでしょう。

しかし、同時に私たちが暮らしていくためには、電気などのエネルギーがなくてはならず、経済の発展のためにもそれは同じことが当てはまります。

「節電」などの取り組みと同じように、エネルギー使用の際に「再生可能エネルギーを選択」していくこと、そしてそういった企業が活動を続けられるよう消費者や投資家が支援することは、これからの時代に欠かせない視点と言えます。

RE100をはじめとする環境への取り組みは、一部の大企業だけではなく、今や多くの企業が取り組んでいる目下の課題。 私たち一人ひとりもこうした取り組みを知ることで、消費者として「地球の未来を考える選択」ができるようになることでしょう。

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