近年、エシカルジュエリーへの注目が集まっています。
地球温暖化や森林破壊、生物の絶滅など、さまざまな環境問題が発生する中、私たちの生活用品や身に付けるアイテムにも変化が求められています。
今回紹介するエシカルジュエリーは、おしゃれを楽しむ人たちが気軽に取り組める環境保全です。
目次
エシカルジュエリーを知っていますか?
エシカルジュエリーは、まだなじみのない用語のため、初めて耳にしたという方もいるでしょう。
まずは、エシカルジュエリーの意味や求められる背景を確認します。
エシカルジュエリーとは
エシカルジュエリーのエシカルは「倫理的」という意味を持っています。
そして、エシカルジュエリーは地球や環境、また携わる人に配慮した倫理的なジュエリーを表します。
具体的には、動物実験を行っていないアイテムや、多様性を持つ人が持てるアイテムなどがあげられます。
エシカルジュエリーのエシカルには、環境保全だけでなく、使われる素材、働く人など、さまざまな観点での倫理観(モラル)が含まれています。
エシカルジュエリーを身につけることで、さまざまな課題解決の一翼を担えるでしょう。
エシカルジュエリーが注目される理由
エシカルジュエリーが求められる背景としては、SDGsへの取り組みがあげられます。
SDGsは、私たちが住むこの世界をより良い状態にし、かつ継続的に発展させるための世界的な開発目標です。
SDGsにおいては、全部で17のゴールが定められており、その中に環境保全や人々の平等、エネルギーのあり方などが含まれています。
環境保全や一人ひとりの価値観の尊重など、目標の中で求められることがエシカルジュエリーの製作から販売までに含まれています。
そのため、エシカルジュエリーを広く普及させることでSDGsへの貢献を行い、人や環境などの改善に役立つことができるのです。
エシカルジュエリーにはどんな種類がある?
販売されるエシカルジュエリーは大きく分けて4つあります。
ここでは、エシカルジュエリーの種類を詳しく見ていきましょう。
合成宝石
合成法石は、モアサナイトという原料を使い作られたエシカルジュエリーです。
モアサナイトは、隕石から発見された「炭化ケイ素」からできており、ダイヤモンドと同様に炭素を含んでいます。
「合成」宝石とはいうものの、美しい輝きを持ち、耐久性に優れているという特徴を持ちます。
なお、素材の合成に成功したことから、ダイヤモンドと比較し、価格が抑えられている点も魅力の1つです。
天然石をアップサイクル
天然石をアップサイクル(廃棄予定のものを新たな製品として生まれ変わらせる)し、再び使用する方法も、エシカルジュエリーに含まれます。
例えば、もともと指輪として使われていたものの宝石のみを取り出し、ネックレスやイヤリングに使うケースが挙げられます。
既にある資源を使用しているため、新たに採掘する必要がなく、環境破壊や労働問題、紛争などを引き起こす可能性が低くなります。
海洋プラスチックごみなどを原料に
近年問題になっている海洋プラスチックや廃棄物を原料とし、ジュエリーの作成も可能です。
最新技術の活用で、かつてゴミだったものとは思えないクオリティーのジュエリーを作成可能です。
また、この再生型のジェリーは、ハンディキャップを抱える人たちが製作したり、売り上げの一部を環境保全団体に寄付したりすることが多いため、サステナブルな要素を多く含んでいます。
リサイクルシルバー
リサイクルシルバーもポピュラーなエシカルジュエリーの1つ。
このジュエリーでは、パソコンやスマートフォンを始めとした貴金属を含む廃棄物から銀を回収し、シルバーを精製し活用します。
ひとつひとつ手作りで作られるもののため、自分だけのジュエリーを手に入れられるでしょう。
ジュエリーの価値は値段ではなく「思い」に
私たちは、これまでジュエリーの輝きや価格などを重視して選んでいました。
しかし、近年、サステナブルな商品が求められる中で、商品そのものの価値だけでなく作られた背景や製作者の思いにフォーカスする商品選びも必要です。
大切な地球を守るために、自分が身に付けるジュエリーから意識改革を始めてみませんか。