暑さに強い米を育てる!国内各地で広がる、高温耐性品種の育成

近年、米が猛暑に耐えられるよう暑さに強い高温耐性品種の開発が進められています。
国内各地で広がる高温耐性品種の育成は、今後の日本の食卓を守るカギとなるでしょう。

地球温暖化が進む日本の猛暑に負けない米づくり

近年、地球温暖化が進み猛暑が続いている影響で、日本の米は見た目の品質が低下するといった被害が広がり、農家は大きな打撃を受けています。
温暖化により、今後も猛暑が繰り返されると予想されており、米農家は将来にわたり米どころを守るための取り組みが課題となっています。

猛暑がもたらす米不足(令和の米騒動)

農林水産省によると、暑さに強いといわれている米を2023年に39府県で46品種を作付けしました。
作付面積は18万2869ヘクタールで、10年前と比較すると約2.8倍に増加しており、主要食米に占める割合は14.7%と、過去最高を記録しました。
イネそのものは亜熱帯原産ですが、日本の米栽培はかつて冷害と闘ってきた歴史をもっており、これまで寒さに強い品種の開発や育成が長年にわたって続けられてきたのです。
例えば、日照不足で冷夏だった1993年は、東北や関東を中心に冷害が広がり、タイやアメリカから米を緊急輸入するほど収穫量が激減し、「平成の米騒動」とも呼ばれました。

日本の店頭から米が消える

近年、再び日本は米不足に陥っています。
過去の冷害とは異なり、今回の米不足の原因は、地球温暖化による猛暑が関係しているといわれています。
連日猛暑が続いた2023年、米の品質が下がり流通量が減ってしまったため、再び日本の店頭から米が消える騒ぎとなりました。

2024年8月ごろ、新聞やテレビで米がないと報道が行われました。
実際にスーパーの店頭に足を運んでいた人は、米売り場の棚ががらんと空いて、「入荷予定なし」の張り紙がされているのを見かけたのではないでしょうか。
2024年夏に流通している米は、主に2023年に作られた米であるため、2023年の収穫量の減少が現在に影響を与えているといえるでしょう。

2023年は記録的な猛暑となり、高温障害により米の白さが失われ、等級が下がってしまったのです。
また、8月の降水量の低下による水不足が追い打ちをかけたといわれています。

米農家は不安定な供給を改善する取り組みが求められている

令和の米不足を繰り返さないためにも、米農家には安定した供給のできる体制づくりが求められています。
地球温暖化により、気候変動がひんぱんに生じる昨今、米農家は気候変動を前提とした高温障害に向けた対策が求められるでしょう。
デジタル技術や最新の農業技術を活かして、気候変動が生じる状況下でも米の品質と量の安定化を図り、十分な量の米を生産できる体制を構築することが重要です。

また、消費者も米の需要を減らさない意識が必要です。
米は需要が減少すると、年度によっては生産調整が行われているため、日本の米の需要と生産のバランスを支えるためには、食卓で積極的に米を食べることが大切といえます。

高温耐性品種が日本の食卓を守る

地球温暖化によって気温が上昇する現在、米は寒さに強い品種ではなく暑さに強い品種が求められるようになってきました。
現在、日本では高温耐性品種と呼ばれる高温であっても玄米の品質や収穫量が低下しにくい米が開発されています。
現在開発されている主な高温耐性品種は、以下の通りです。
・きぬむすめ
・なつほのか
・つや姫
・新之助
・雪若丸
・ふさおとめ
・にじのきらめき
・にこまる
・てんたかく

高温でも不稔になりにくい品種や、米の質が落ちにくい品種などが開発されていますが、まだまだ解決しなければならない問題は多く残されています。
確実に品種改良できる方法は見つかっていませんが、現在も暑さに強い品種を開発するための努力が続けられています。

地球温暖化が進む世界で米を食べ続けるためには高温耐性品種がカギを握っている

温暖化により地球規模で気候変動が起こる中、米農家は今後の環境にあわせて育ちやすい高温耐性品種の開発が求められています。
猛暑が続く中、日本で古くから食べ親しまれてきた米を守るためには、暑さに耐えられる品種の開発が不可欠です。
完全なる高温耐性のある米はまだ開発されていませんが、暑さに耐性をもつ米が少しずつ開発されてきています。
米農家が米を作り続けるためには、消費者が積極的に米を買い、米の需要を下げないことが大切です。
高温耐性品種の育成に注目し、食卓に米を積極的に取り入れ、需要を高めていきましょう。

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